殺法と活法のパタフィジック
'pataphysics of equivoque

2017

自生する植物、仮設鋼板、ネオン管、アルミ板、川鵜の骨、湧き水、石、泥、他

h.300 × w.1100 × d.1100 cm

「自然と交歓する芸術祭 松戸アートピクニック」
21世紀の森と広場 / 千葉県

撮影: 宇田川 俊之

殺法と活法のパタフィジック

殺法と活法のパタフィジック

殺法と活法のパタフィジック

殺法と活法のパタフィジック

殺法と活法のパタフィジック

殺法と活法のパタフィジック

工事現場などの周囲に立ち並ぶ「仮囲い」
当たり前のことだが、工事中なのは囲いの内側である
それは何かが生み出される場所を指し示す

赤瀬川原平が《宇宙の缶詰》を制作した1964年、世界は反転し全ては内側へと包み込まれた
内は外へ、外は内へ、世界はまるごと反転する

普段は人が立ち入ることはない森の一角、ここに内と外を裏返して仮囲いを設置した
とすると、工事中なのはこの世界の全てであり、私たちの日常ということになるのだろうか

囲いの外側にあたるこの囲われた空間には、
トリカブトや花筏といった両義的且つ落語的性質を携えた植物が息づき、
そしてまたそれらを見守るような眼差しの交感が息づいている

こうした様々な要素が偶発的に出会うことによって引き起こされる連続運動
それは、囲いの内側であるこの世界との間に、そしてこの世界から生み出される「何か」との間に
これまでもこれからも必要不可欠であろうパタフィジカルな思索を促しうる


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ずわい蟹(queen crab)は
このクラブ(club)において
骨の棍棒(club)へとその姿を変え
白く立ち昇る流れとともに
生い茂る木々の先に広がる宙空へと放たれる

21世紀の森と広場から2001年宇宙の旅へ

パイオニア(pioneer)としての航海者(voyager)は
原子力エネルギーの制御が不能となった今でも
無限の宇宙を漂いながら
自身の立ち位置を希求し続けている