仮説の仮設 - ケルンの成り立ち -
Provisional Assembly of Hypotheses - formation of cairn –

2018

油粘土、木材、スタイロフォーム、その他

h.350 × w.490 × d.370 cm

「ちょうこくの森アートライヴ 2018」
彫刻の森美術館、神奈川県

仮説の仮設 – ケルンの成り立ち –

箱根の山に抱かれた宙に浮かぶ一つの箱。
一人の彫刻家*が自身の表現として創出したこの箱の内側には、必然的に生まれたvoidが存在する。
voidは単なるvoidに過ぎず、その内側に更なる無数の表現の集積を孕むことが、あらかじめ念頭におかれていた。
そしてその内側の絶え間ない変容によってこそ、箱としての存在は規定されている。

*井上 武吉 1930 - 1997年 1969年に彫刻の森美術館を設計した彫刻家

仮説の仮設 – ケルンの成り立ち –

仮説の仮設 – ケルンの成り立ち –

仮説の仮設 – ケルンの成り立ち –

仮説の仮設 – ケルンの成り立ち –

仮説の仮設 – ケルンの成り立ち –

仮説の仮設 – ケルンの成り立ち –

ワークショップ:ねんどで箱根山をつくろう!

2018.09.15-16 / 11:00 - 12:00 / 14:00 - 15:00
約100名

2日間・計4回のワークショップにて、参加者は油粘土を用いてそれぞれの情景による箱根の山を制作。
制作された合計100個程の作品それぞれを、箱根の山に対する『仮説』として作品内部に取り込み、全体を『仮設的に構築』した作品として完成。

古今、様々な表現媒体においてモティーフとされてきた箱根の山
それは東海道における難所・要所・関所としての、箱根のもつ地理的・社会的要素によるところが大きいのだろう
 
個々人の情景によって生み出されてきた無数の表現がその都度寄り集まり貼り合わされ
そしてその集積として浮かび上がってくる箱根の山というイメージ
 
それは一つ一つにあらゆる想いを含んだ石が数え切れないほど積み重なり
崩壊と変容を繰り返すことによってこそ立ち現れる
“ケルン”の成り立ちと似通ったようにも感じられる